どうもです。
今回は私が小学校教員時代の、英語専科(えいごせんか)教員だった話をしたいと思います。
小学校英語専科になりたい人、どんなことをしているのか興味がある人向けに書きました。
英語専科とは?
その名の通り、英語を専門に教える先生です。
みなさんも小学校の時、主に高学年で音楽や家庭科を専門に教える先生がいませんでしたか?
なぜ専科の先生を配置するの?
音楽ならピアノを流暢に弾けたり、家庭科は調理実習の消毒などに時間を要するということで、担任の負担軽減と業務の効率化が主な理由です。
音楽だったらピアノを流暢に弾けたり、家庭科だったら調理実習の殺菌作業がとても時間がかかります。
そんな仕事は担任がやるのはしんどいから、一人の先生がまとめてやっちゃおうってことですね。
専科の配置は学校裁量
どの教科に専科の教員を配置するのかは学校によって違う(校長先生が決める)ので、専門の先生が必ず英語であるかどうかは決まっていません。
このあたりは詳しくは分からないですが、学校の人数によって一つの学校に配置できる人数が法律で決まっているみたいです。
ただし、何かのプロジェクト(○○研究指定校)にあったっていたりすると、追加で先生が増えるといった感じです。
ちなみに私は英語専科1年目の年度末に発表がありました。市内の全管理職(校長先生や教頭先生)の前でしたので、緊張しました。
なんで英語専科になったの?
校長先生の職務命令です。(自分の意志ではありませんw)
先生の人ならわかると思いますが、教員の人事に意志はあってないようなものですw
3月の修了式が終わる頃の評価面談で「君、来年度は英語専科ね。」と言われるだけですw
校長先生に聞いてみた
1年後、「飲み会でなぜ私に英語専科を任せたのか?」を聞くと、
「君以外考えられなかった。」との答えが。詳しく言えば、
- 新しいものを取り入れる姿勢
- 子どもたちと積極的に関わる姿勢
が評価されたみたいです。
個人的には、中学校の教員免許(英語)を持っているからだと思っていましたが、内面を評価してもらっていて嬉しかったですね。
いざ英語専科に!
私が専科をしていたのは、2018年度と2019年度は移行期間といって、2020年度から始まる本格的な実施に向けての準備期間でした。
簡単にいうと、2020年から本格的に始めるので、各学校で準備しといてなー! っていう時期。
厳密に言えば、今まで高学年(5,6年)で行っていたものが、中学年(3,4年)に降りて、高学年に新しいカリキュラムが降りるので、2020年に高学年の子どもたちや中学校で難しいカリキュラムになるから、しっかる準備せよという。
とりあえず新しく届いた教科書(厳密には副読本)を読んでみた。
分厚いし、難しい。
今まで使っていたものと移行期間用のものが2冊分が1冊になっているため、本の中に本が2冊ある感じ。ある意味レアですね。
前年度は6年生担任だったので、英語の授業はしたことがありました。しかし、新しい教科書では文字の指導とか、入ってきてる…
はじめは不安しかありませんでした。
同じ悩みを持つ仲間を探しに研究会に参加!
一人で悩んでも仕方がないので、他の学校の専科の先生が参加する研究会なるものに参加して、情報収集をしました。
そこでは、いろいろなメリットがありました。
- 年間カリキュラムのひな形をもらえた。
- 授業アイデアをもらえた。
- 分からないことを質問できるネットワークができた。
参加した研究会はで、公開授業の提案者を探していたので、立候補して、名前を覚えてもらう努力を。
いざ新学期スタート!
新学期が始まり、私は中学年週1コマ、高学年週2コマの授業を担当しました。
やってみて思うのはめっちゃしんどい。。。
経験してわかったのは、担任で自分のクラスで6時間授業するのと、担任を持たずにそれぞれ違うクラスで授業するのは全く違うということ。
座学と違ってコミュニケーションがかなり活発なので、予想以上に疲れます。私は一日平均4コマで、最高で6コマ。
子どもに英語を使えというのなら、英語教師である私は授業中基本的には英語です。活動の説明もできるだけ英語で行います。
1学期を気合で乗り切り、夏休みは二学期に控える公開授業の準備に当てることにしました。
大成功だった公開授業
公開授業では、テーマを「あえてICTを使わない英語の授業」とすることにしました。
公開授業だからといって無理なことをせず、自分の身の丈にあった授業を見てもらいたいと思ったからです。
また、それが皆さんも真似しやすいだろうと思いました。
ICT機器の活用については賛否両論ありますよね。(ここでは受け付けませんw)
「ICT機器を使わずしても、ここまでできるんだ!」という評価をいただき、公開授業は成功だったと思います。
なんとか1年乗り切った…
体力的にはしんどかったですが、英語の授業にも慣れてきて、なんとか1年間を乗り切ることができました。
英語の先生をやっていて、良かったこともあれば悪かったこともあります。(そらそうですよね。)
英語専科で良かったこと
たくさんの子どもたちに関われる
小学校だと基本、担任の先生以外と深い関わりってシステム上ないですよね。特に低学年は担任の先生以外名前も知らない。
ですが専科だと学年関係なく授業をするので、広く関われます。
外部の先生(ALT)が来られたときは、空きコマに低学年にも授業させてもらっていましたので、全校生徒に授業できるのは英語専科で良かったなと思います。
教科の勉強に集中できる
当たり前ですが、英語の授業しかしないので、授業準備は英語に専念できます。他の担任の先生はいろんな教科を準備しないといけないので大変ですね。
ちなみに私はネイティブキャンプさんのこちらの企画で、オンライン英会話を無料で受けさせていただいていました。(この企画は終了しています。)
オンライン英会話をしていくうちに、英語を話す楽しさが分かりましたね。この辺りについてもまたブログを書きたいと思います。
「英語が楽しい!」と言ってくれる。
児童の10人に1人がADHDだと言われています。(自分の幼少期を振り返ってみると典型的なそれでした。)
いわゆる、椅子に座っていられない子どもが学校にはたくさんいます。
そんな子どもにとって英語は救いです。コミュニケーションを学ぶので、座ってじっとしている必要はありません。大きな声で話してOK、歌って踊ってもOK、自己表現をチャンスが満載です。
じっとしているのが苦手なAくんが、英語の授業を毎週楽しみにしていると言ってくれたときは、教師冥利につきますよね。
英語専科で良くなかったこと
校内に相談できる人がいない
英語専科なので、校内の英語に関するリーダーです。
ちょっとした時に相談できる仲間がいないので、担任時代よりも孤独感を味わいがちです。
担任の所属感が羨ましい
行事の季節になると特に感じます。クラスで団結して盛り上がってるのを見ると、自分も自分のクラスを持ちたいなぁと感じます。
英語専科になるには?
ここまで色々と書いてきましたが、英語専科になりたい!やってみたい!と思った方もいるはず。
そんな方の私のアドバイスは、「アピールすることが大事」です。
人事を決めるのは管理職(校長先生と教頭先生)なので、その人たちに「英語専科をやりたい!」とハッキリ伝えましょう。
ただ伝えるのではなく、書籍を購入して勉強しているアピールだったり、研究会に参加するのも良いかもしれません。
ちょっとした雑談からはじめて見るのもいいですね。
英語専科がない学校は?
先ほども述べましたが、専科の配置は学校裁量なので、英語の重要性を管理職の先生に納得してもらえたら、そこに配置してもらえると思います。
何よりアピールが大事です。
まとめ
- 英語専科はなんだかんだ楽しかった!
- とは言え、寂しい時もある。
- 小学校の先生で英語に興味がある人におすすめ!
- なるためには管理職の先生へのアピールが大事!
終わりに
2年目はどうだったの?
2年目も同じポジションですることになるのですが、1学期終わりで退職しました。
自分のキャリアを考えての決断です。
その後はフィリピンを語学留学を経て、現在はエンジニアとして働いています。英語学習や教員からの転職についても発信予定なので、興味がある方、ぜひTwitterやInstagramのフォローよろしくお願いします!